勝浦 秋津
実は、私は最初からカラーに興味があった訳ではありませんでした。20代の頃、職場の先輩がカラースクールをオープンされるということで、応援半分、遊び半分でトライアルのレッスンを受けに伺ったのです。その時、言葉を交わさずとも色を通じてコミュニケーションができる色のポテンシャルの高さに触れ、それまで自分が知っていた色の知識が、如何に表面的なものだったのかと衝撃を受けたのがきっかけでした。
現在は、Houzz Japanでコントリビューターとしてカラーに関する記事を定期的に執筆しているほか、住宅や職場環境、店舗など空間のカラープランニング、またビジネスの場でのカラーデザインもしています。あえてこれと決めずに幅広く経験させていただくことで、業種を越えてそれぞれで身につけた色の知識を活かせるように心がけています。
今注目しているのは「学びと色」「医療と色」の関係です。押し付けではなく、子供の個性を尊重しつつ成長にあわせて学びの環境を整えてあげるには、ある程度のテクニックが必要です。家の中だけでなく、教育の現場でも活かせる余地がまだまだあると思います。また、医療の現場のおいてはカラーの醍醐味とも言えるノンバーバルコミュニケーションの効果が大きく影響します。不安を抱えている患者さんと医療従事者をつなぐツールとしても使える場が多くあるでしょう。